漁師んトコの孫が段ボール箱に入っていた
見たところ、いたずら盛りの時期であろうか、
箱の中から愛想を振りまいていた
おでこを合わせ、語りかけると
ヒトミシリはまだしてないようで
人なつっこい笑顔を返してくれる


外は吹きすさぶ寒風...

これからこの子は逞しくもにこやかに人生を歩んでゆくのだろうな
きっと、子連れ狼の大五郎を思い浮かべたからそう思うのかもしれない

とても可愛らしい子であった



その隣には、
赤間リキが箱に入っている

コヤツも最近は、ボクの太腿を噛んでも歯が立たないのを学習したのか
とてもおとなしくなった

別れ際、鼻っ面にデコピンをくれてやる

ボクの愛情表現を知ってか知らずか
手をひと舐めしてし、遠くを見る...

そちらの方向を見ると
雪雲が懸かった空から
日差しが僅かに射していた。