春風
ゆっくりと歩いてきた感がある今年の春。
もうじき飛び立ち、北へと向かうであろう白鳥の羽根が少しだけ暖かくなった風に揺られていた。
毎年同じルートを辿り、同じサイクルで生きている。
きっと其れが一番大切な理なのであろう…
人は常に進化速度を争う様に生き続けているが、
其れは大して大切なことではないのかもしれない。
きっと人として最も価値のあるものとは
シアワセと云う目に見えぬ価値へ歩む為の
一歩一歩を踏む身体と精神を鍛える行為なのやもしれぬ。
自然体とはきっと、そんなコトも考えずにいることなのだろうが、
如何せん、人と白鳥は違う生き物