山椒




今年も山椒の実を収穫する季節になった

低木の、その実を摘んでいると
大木で囲まれた空間の、そこら中に鮮烈で清々しい香りが充満する

風は穏やかに、其の香りを薄めつつ通り過ぎて行った






実は加工され、食される

山椒の実は辛い

故に、
何度も何度も茹でこぼされて
刺激の味覚を削ぎ落とされ
何度も何度も水に浸され幾夜をやり過ごし

佃煮に焚き上がったその時の、
山椒の其れを保つ程の予測をたてられながら、アクを抜かれつつ
人間が旨いと思う刺激と旨味の間に留められるのだ


果肉が割れ、種子が外れているが
果肉の鮮烈な香りと
種子を齧った時の香ばしくも感じる カリッという食感と
後から追ってくる甘辛の中の刺激の旨さが
様々な料理との相性
または、引き立て

そんな味わいがボクの中で次の料理を作ってゆくに、良いエッセンスになっている








山椒は若葉の芽を

木の芽

と呼ばれ
味噌に擦り込まれたり、飾りや香りを放つに使われる

どれも料理に...

添えたり、天盛りにするに
掌の中で包むように叩くのは
葉の中に備わっている、油点なるものを破裂させ芳香するため










木は

擂粉木

にと、形を残しつつ形体と性質を変える



樹皮は変形の突起が多く、硬質の木
故に擂粉木としての役目がある

その突起は擂粉木を擂り鉢の中で回す時に
しっくり手に馴染み、滑らないのだ




もう、何本作っただろう...

その木はすり減り、磨り減らされ
役目を果たす


その昔、左とん平が絞り出していたブルース



コレ、
好きだったんだよなー

オレもスリコギか?

そういやぁ、
187cm あった身長が、ずいぶんとまぁ太短くなっっちまった(oouso)

そんな気がする...

Hey You! What’s Your Neme?