竹林



渓流解禁二日目の昼過ぎから

ぶらり

と、山に入ってみる


山道には雪が残り
いくら四駆だといっても、普通乗用車では心もとない

小さな滝壺にRTミノーMDを放り込み
スローリーリング、小刻みなツイッチを...

寝ボケまなこのチェイスに
緩慢な寝ボケバイト

フッキングし、ビックリした小さなヤマメは
寝坊した時のボクの様に飛び起き、
その拍子にフックから逃れ
幾分温かいであろう水深のある滝壺の底へ帰って行った


きっと
その時のボクの顔は
苦笑いしつつ、嬉しさ余って
目尻が垂れていたことだろう...

そのバイトを後にし
日暮れの山道をゆっくり走る

竹林に夕陽が懸かっていた



さあ、
今年も始まった

始まったのだ