達人

自然薯 じねんじょ を山の師匠から頂いた

昨年末に行こうと約束していたが
どうにも忙しく、時間が取れなかった

通常、自然薯堀りは 雪が降る前 に掘る
がしかし、師は雪が降ってから掘る

ただでさえ 蔓の切れた芋を掘るのは難しいのに
師は 積もった雪の中から芋を探し当てる

名人どころの話ではない 達人 だ

昨年は、枯れ落ちた蔓から芋を探り当てる術を教えて頂いた
まだまだ習得はしていないが
今年は 雪の中からを 教えてもらう予定だ

師は、僅かに残った芋の蔓や葉を見つけ出して
その山の斜面を見ながら
芋が育つ時の風向きを割り出し、蔓の伸びる方位を特定し
落ちている蔓の破片を 同じ様な枯屑の中から見つけ出す

そして在り処の半径を徐々に縮めてゆき
ピンポイントをちょっと掘る
すると、放射線状に伸びる河童の頭のような 芋の付け根 があれば自然薯だ

コレが雪の下となると探し当てるのは 不可能 に思えるが
師は、直径50cm程を手刀で サクサクッと、くりぬき、裏返して
ホレ!いだいだっ!
と、2-3cmの蔓の付け根を見つけ
それがあったであろう処を無造作に掘り始める
普通なら 大切に、静かに、見失わないよう掘るのだが
師は無造作に掘り、いとも簡単に河童の頭【雁首】をあらわにし
あっという間に掘り終える

凄い
としか言いようのないことだが
師は
昨日掘ったやつ、つかわいん
と、4kgもくれた


雪の中、信じられない量だ
この時期、自然薯は一番栄養を蓄えている
切った所が何時までも白い
アクが少ない証拠だ
貴重なお宝だ
大切に 美味しく料理して使おう

私も近日中に堀に行く
師匠からの連絡待ちだ...