黒丸と遭遇したコト
バイクとカメラ、山菜採りの道具を積んで
森に行くことにする
滅入ってしまった昨日のボクに
何かを呼び起こす為...
林道入口は曇り空
山の上は低い雲がかかっている
それとも 深い霧なのか?
コシアブラは標高を稼がないといけない
下はもう開ききっている
標高800m過ぎた辺りで
霧が濃くなった
あと少し高度を稼ごう
これでは、道から外れて奥深くに足を踏み入れられない
山ダテができない...
それでも走り続けると、突然 後輪がパンク
後で修理した時にわかったが
チューブが大きくバーストしていた
もはや どんづまり というところで
これはイタイ
近くのコシアブラを見ると、ちょっと開きすぎている...
山菜は諦めよう
それにとっても寒い
身体の芯まで冷え切ってしまった
後輪を振られながら
トコトコ
写真を撮りながら下山
なんか、今日はイマイチの気分だったんだよな〜
そんな愚痴タレオヤジに
山の親爺が喝を入れに出てきた
熊笹の藪から、突然姿を現した 黒い丸
危なく轢くところだった
あ、
このバイクでは熊を轢くことはできない
せいぜい正面衝突で
アブネーナ!気をつけろいぃ!
なんだニンゲンか。ポリポリ(ぶつかったトコを爪で搔く擬音)
くらいの軽い衝撃だったに違いない
ハナタレの頃から山に入り
頻繁に通っていたのに
熊と遭遇したのは初めてだった
ニアミスはいくらでもあるが
出会ったのはこれが最初
ビクリしたな〜も〜
何故か、その出会いから
ボクの心は、欠けはじめた何かを補いはじめた
メデタシ、メデタシ