地吹雪



昨夜から 強い風が吹いていた

雪はちらつく程度だったが、
夜明けからの雪山登山は難色を匂わせてきた

凍ってもいない、ドライなアスファルトで
タイヤがスリップするような感覚

強風の為、車が横に流される

目的地の「薬莱山」までの途中、
三本木名物 地吹雪 の洗礼を受ける

ラヂヲからは 希望の持てぬ天気予報が流れてくる

…早くも心が折れそうになる…


どぉする?
・・・・・
なぁ、今さんよ、どぉする?
ここまで来て引き返すのも癪に障ります
そっか、んでは登って 遭難ギリギリまでやっか!



天気予報は そういうけれども
そんな悪くなる様な気配でもない

しかし、目的地に近付くほどに...


体感温度は-15℃くらいだろうか?
風上に顔を向けると、息がしづらいし、顔が痛い

これでは手元のコンパスを読むにも難儀しそうな勢いだ


仕方なく、ちょっと引き返して
低い山に設定し直す


粉雪が地を這い、すごい速さで滑り去る
それが押し寄せる波のように続く

この辺りでは冬の、いつもの
あたりまえの事...


手ごろな山をみつけ、おもむろに頂上を目指す


雪雲はやって来たり、去ったりして
天候は落ち着かぬ


たいして歩いていないが
それでも小山の頂上と思われるところは
ソコソコ 見晴らしが良い


帰り道、また吹雪いてきた

が、コヤツは元気に走り回る


さて、
近いうち、パウダーが積もったら
また登ろう。