年輪
畑に雪が薄っすら積もり
残っていた フェンネル、イタリアンパセリ、ルッコラは
寒さに打ちひしがれていて
それでも新芽は 雪雲を通して差し込む日光に向かい
懸命に伸びようとしていた
バジルは一年草だが
イタパセとルッコラは二年草で
この雪を乗り越した春に
鮮やかな緑を土の上に映えさせるであろう
仙台では欅並木の撤去、移植問題で
アレコレ騒いでいる
あの並木の樹齢...
気の遠くなる時間を、同じ場所で重ねてきたのだ
当然ではあるが
一歩も動かずに、年輪の分だけの歳を重ねる
人は木を切り、木を燃やす
木は人を和ませ、きれいな空気を作り
人は木を最大限に利用するに 育てたり切ったりする
木は動かず じっと根を這わせる
たとえ一年でも千年でも...