脳内生産
綿雪を空中で両手の中に寄せ集め
絵空ごとの様なモノを丸め、
脳内の引き出しを開放し 加えつつ核へと混ぜ込む。
できるだけ滑らかな表皮の球体へ
育てる様に加圧させながらも溶けて方面へゆき渡る儚さを施す。
文字で表すとこんな感じだが、才能もセンスも凡なボクにはこれでも精一杯の仕事で、
云わば たいしたコトの無いボクの料理アイデアはこんな感じで作られてゆく…
コース料理作りは流れのバランスと相性、纏まりに重きを置くので
尚更の複雑を解りやすく簡潔に纏めたもの。
写真はワンプレートで表現した金目鯛の数々。
素材の良い面を引き出す方法をあれこれ分け与えては纏める。
・汐焼き 蚕豆
・出汁炊きポン酢浸し
・柚味噌田楽と筍
・湯霜造り からすみまぶし
こんな仕事が好きなのだが、如何せん遠い。
到達点の無い、然し乍ら朧げつつもはっきりその芯が見える処に輪郭を作る段階にしか至っていない仕事途中…