物欲


ボクはガキの頃から、あまりモノを欲しがらなかったように思う

ぱったやメンコ、独楽、おかし、おもちゃ
あまり欲しいとは思わなかった

大人になって
オシャレにも縁遠く、着るものなど、どんなんでも良かったし
車やバイクに興味はあったものの
仲間が欲しがる型式には心が向かなかった

お金にも無頓着で
社会人になってからも、給料は全額 お袋行き
たまに小遣いをもらう程度だった

欲しい
そう思い、購入するに値するものは
極稀なのである

一般の人と比べてみると
世間を知らぬのだ
18でこの業界に入りながらも
同時に調理師学校と大学にも通ったが
大学での副産物である
社会経験という名の世間を見る目
を養わなかったのである
コレがボクにとって、大きな損失になっているのかも知れぬ
物欲に関してもコレは大きな意味合いを持っていそうだ


庖丁をはじめとする ナイフ類
これには糸目をつけなかった
まさに、糸の切れた凧
給料全部はたいて買った時もあった
と、いっても
値段と相談するわけでもなく
値段をも知らずに
これください
と、店主に云うのだ

そして今は趣味に関する道具

値段では無しに、
そのものが欲しいとなると、買ってしまうモノと
魂を込めた職人が作り上げたものに揺さぶられ、購入する道具

後者が先日届いた。
これから先、
ボクはもっと笑いながら、ドキドキしながら釣りをすることになるだろう

503
ジーパンではない

一発目に入る渓は、もう決まっている
まさにうってつけの渓と渓魚が
そこに確固として有る処
そこでこの 503 を身体の一部とし、自然る(じねる) のだ