濁り無き
真ハタ
和歌山から活で輸送され、仙台にて〆られ
ボクの俎板の上に乗る...
お造り
柳庖丁の刃に纏わり付く
上品の脂
削いだ上身から、滲み出てくるかの様な
じょうぼんの脂
しっかりした歯応えを持ちつつ
口の中で旨味を放つ
それは充分過ぎるほど、一切れを味わい尽くした後でも
飲み込むには惜しい
旨さの凝縮。
この日は、皮付きのまま薄く削ぎ
しゃぶしゃぶとなって
お客さんを喜ばせるコトとなった
しゃぶしゃぶの湯は
出汁にした
昆布出汁に、焼いた頭と骨で出汁を取り、裏漉しし
ソコに大粒のアサリを殻が開くまで茹で、さらに味を濃くし
なお且つ、80℃まで下げた温度に持ってゆき、
鰹節を放つ...
その、淡く澄んだ液体は
なんと美しく旨いのだろう
何をも美味くしてしまうのではないかと云う錯覚に陥ってしまうのだ...