魚喰い


小笠原諸島の真ハタ 6kg




お造り

魚は死後硬直から解き放たれた時に美味しさのピークを迎えるのだが
その個体の大きさにより、その時が違う

このハタはじねんぼうの冷蔵庫で
魚の旨味であるイノシン酸が出てくるのを待ち
元々の旨味であるアミノ酸と相乗する時合いにリリースされる

活け造りとは、魚が活きているうちに
手早く卸され、刺身に引かれ食す方法だが
旨味からはかけ離れた調理法で

素材をより美味しく調理する

という、職人があるべき行動としてはいただけぬ
そう思った時から
魚に対しての下拵えを慎重にするようになった

もう一晩置いてから出すコトとスル



中骨を強火の遠火で炙り、
じっくり水分を抜いて乾燥させる
所謂、焼き干しの干物。

コレを昆布を入れた水からじっくり加熱し
旨味を抽出して、鰹出汁と合わせる

その出汁で皮付きのまま薄造りにしたハタを季節の野菜としゃぶしゃぶに...





目の周り
脳天
鰭の付け根
ハラス

そんな、魚喰いの泣いて喜ぶような部位をアラ炊きに...


さて、
料理は以上なのだが
ココに表記されぬ余った部位は
ボクがいただく事にしよう

カマの塩焼きは品書きには載らないのである

いや、
申し訳ない...