まかない
全員かわいくてしょうがない
オープンの早い時間からお客さんが入ると
忙しさでマカナイを食べる暇がなくなる
11時過ぎ頃
落ち着いたのを見計らって飯を喰わせる
この日のメインは
ムール貝のワイン蒸し・トマトソース
でかくて、実入りが良いムールは
火を通してもあまり縮まらない
口の中一杯になるほどのムールをほおばり
殻でスープを掬い、啜る
凝縮された濃厚なスープは
トマトの酸味を伴って、あぁ としか声がでない
余ったスープを前に
んん〜、リゾットにして喰いたい
と言っていた
新人のデキルバイトは、遠慮しがちにも
まかないのオーダー を私に告げる
ここでの まかない は全て私が作る
それが私の、彼女らへの ささやかなお礼 である
利益の僅かなアガリは
バイト料アップと質の向上。
従業員への還元と
お客さんへの還元を第一と第二に考えるのである
もちろん、第一は彼女らである
…お客様各位
二番目ですみません。
かしこ