彼岸 ふぐ
例年より半月ほど遅い
学名を彼岸フグというだけあって、春の彼岸頃に近海の湾岸に寄って来る
トラフグに比べるとかなり安価だ
普通の 鉄刺(てっさ)では面白くないので
タタキにしてみる
軽く塩を当て
強火で炙り
身を鉄刺より 多少厚く切って
ポン酢と薬味を…
プリッとした噛み応えがあり
厚い分、味がしっかり 伝わる
今朝〆たので、身は火を透き通す
近海では十数種類のフグが生息しているが
ドレもコレも食せる訳ではない
内臓だけでなく、皮や上身、白子
種類によって毒(テトロドトキシン)のある箇所が違う
全体が毒を持っていたり
反対に無毒のものもある
厄介なのは同じ種類でも
関東以南では上身が無毒なのに
三陸での個体は有毒な種類もある
餌の違いからかもしれないと発表されてはいるが
実際は解らずじまいである
養殖のトラフグも養殖同士を掛け合わせていると
内臓が 無毒になってゆくが
何千尾かの中で、本来の猛毒を持った個体が現われる
基本的にふぐ毒は4種に別けられる
微毒・弱毒・強毒・猛毒
テトロドトキシンは賽の目1個分で10人程の致死量である
これは猛毒の場合だが...
フグの調理は、各都道府県で管理している
免許制度のところもあれば
講習制度のところもある
宮城県は講習を2回受ければフグ調理ができることになっているが
そんなんで良いのだろうか?
今は 磨きフグ といって
毒を除去した状態の養殖トラフグが大量に出回っている
経験不足や自信のない、あるいは手間を省く調理人が使う代物だ
養殖と天然
この味の違いは激しい
いくらトラフグといっても養殖より
天然の小さい彼岸フグの方が、格段に上である
鉄刺 は娘達の大好物だ
幼い頃から慣れ親しんでいる味である
休みの日には、店にある一番の大皿に 引いて喰わせるのだが
あっという間になくなる
今年もめいいっぱい喰わしてやろう
将来ダンナになるヤツは大変だ
ザマーミロ!