魂の道具Ⅱ
修行時代に尊敬する親方・先輩に頂いたのも多い
勤めていた店を上がる時
『いい職人になれよ』
と、使い込んだ庖丁を手渡される
自分もいっちょ前になったら可愛がった後輩に…
そうして2代限定の庖丁は受け継がれる。
もちろん1代限りのもある
私の場合約半数だ。
全てに思い入れと魂がこもっている
魂は常に輝いていなければならない
故に研ぎ澄まされ、輝いている。
晒し(さらし:厨房の見えるカウンター)に抜き身で掛けてあるのは
その心意気の表れを晒すためである。
上から
柳(刺身)
薄刃(関東鎌型菜切)
大出刃
出刃
割き(さき:関東鰻割き)
剥き(飾り)
この他にもまだある。
おおいときで34本あった
餞別に約半分
残った半数の半数は頂き物だ。
出刃も元は大出刃と同じ八寸である
26年も使い込むとここまでになる。
半人前の時いきがって刻んだ。もんもんみたいなもんだ…
今は庖丁も高価になってしまったが、
これから先購入しても使う回数は少なくなってしまうだろうから増やさない。…だろうと思う。
刃物・先端恐怖症の方、ごめんなさい。