海鼠腸

ナマコの内臓を塩辛にしたものを このわた といい
卵巣を塩辛のしたものや、乾燥させたのを このこ という

卵巣を串や紐にかけて、逆三角形に薄くし
乾燥させたものを くちこ と呼び
サッと炙って、そのまま食したり 料理する
それは 一辺10cm足らずのに100個体程の卵巣を使うので
あまりにも高級品だ

先日、大量の赤海鼠(なまこ)を仕入れ
内臓で 海鼠腸(このわた)を作った

腸内の泥などを綺麗に掃除して
酒塩(立塩(塩水)に日本酒を混ぜた漬け汁)に漬け込み
後に本漬けする
本漬けは、日本酒を煮切り、アルコール分を飛ばし
天然塩、梅干で適度な味付けをした漬け汁である

今回は卵巣も混ざっていたので、一緒に漬け込む

茶ぶりして漬け込んだ赤なまこ

このこ 入りの このわた

やや赤みを帯びた糸状のものが卵巣

本来は、これに鶉の卵を落す とこんな感じ


卵で塩辛さが緩和し、濃厚さが出てくる

しかし、本漬けの漬け地は柔らかくなるように調理してあるので
鶉の卵は無くとも良い

夏はこれで冷酒
キリリと冷えた純米酒が良く合う