祝い鯛
祝の魚は鯛
焼き で難しいのは、焦げさせずに 焼き目 を付けることだ
鯛の顔に焦げ目を付ける訳にはいかない
結納、結婚の席のには、特にだ
それで、こんな風にアルミホイルを駆使し
1.5時間かけて 焼き上げる
アルミホイルは焼き目をそれ以上つけないよう。
それと、乾燥を避けるため。
若い頃勤めていた おおだな の割烹屋で
自分の結納を親方に頼んだ
親方は 献立 をたててこう言った
全部一人で作れ
自分の結納の祝い膳を 自分で作らなければならない
21歳の若ゾーにとって、大きなチャンスであった
普段触れない食材
まだやらしてもらえない調理
前日からの仕込みも当然一人だ
親方や先輩に教えられながら、何とか9品つくりあげたのが嬉しかった
中でも、大鯛を2尾向かい合わせた焼き物は
飾り野菜と 大皿に盛り込まれ、良い皿になった
急いでスーツに着替え、座敷に入り結納の式を始める
自分がはじめて作った、お客様へ出せる祝い膳が目の前に並ぶ
結納よりも、そのことの嬉しさの方が
ちょっとだけ大きかったと、今だから云える
その日は半ドンで店をあがらせてもらったが
翌日から結婚式まで休み無し
まとめて一週間以上休むのだからと
新婚旅行を終えた翌日からナント 半年間休み無し
つ、
つらい修行です