角刈りの憂鬱

2ヶ月に3回ほどのペースで床屋に行き
高校一年の初夏から 変わっていないヘアースタイルにしてもらう

角刈りは、板前の心意気でもあるヘアースタイルだ
そう、賛否両論は色々あるだろうけれども
私の中ではそう決まっているのだ

角刈り といっても、そのスタイルは様々ある
私の場合
修行時代のハナタレ時分に
親方から大鍋でブッ叩かれ続けた後遺症で
てっぺん辺りが凸凹で
理容師泣かせである

かなり腕の立つ床屋さんでなければ
コノ頭を角刈りと呼べるものにすることはできないのである

国分町と云う繁華街にあった
理容 ホワイト
は、角刈り人のご用達で、そこら中の板前が
14時頃になると集まってくる
店員は誰もが、角刈りのプロフェッショナルで
眉間に皺を寄せながらハサミとバリカンで角にしてゆく

理容ホワイト は
別に角刈り専門店ではない
半数はパンチパーマの方々も利用している
ゆえに、一般人の真面目な方々は
ひじょーに入り難いが
角刈りの利用回数が、一個人 頻繁なのでかなり繁盛していた
しかし、それも今はどうかわからない

板前は角刈り
その かっこ良いとされていた スタイルが消え去り、もう随分と経つ
パンチさんも然り...


角刈りのメリットとデメリット
冬、寒い
夏、涼しいが、蚊やアブにも刺される
銭湯では、シャンプー代を浮かせられる
(洗うのは 身体のみと言って、身体のついでに瞬間的に洗ってしまう)
物がぶつかると痛い
雨が降ってきたのを即座に察知できる
直射日光が熱い
綺麗なオネイサンにちょっと引かれる
怖いオニイサンに睨まれる回数が多い
髪型を変えられない
すぐ乾く
禿げるとすぐ察知され笑われる
しかし、ツゥキンにしても違和感がそれほどない


特筆すべきは 洗髪 である

短すぎる角刈りは
シャンプーを付けて洗っても
1本1本弾いてしまい泡が立たない
それに、シャンプー液の垂れ流れるのが早すぎ
すぐ目に入って痛い
そこで、ちょっとだけ長い 前髪の利用方法...
前髪で、シャンプーが垂れないように手で受けながら
泡立てる。
その泡を全体に延ばし、まんべんなく洗髪
カクセンヨウブシツなるものも
指先だけのマッサージ的シャンピングで綺麗に取り除かれるのだ
わははははー、どうだ!すごいだろー

そして、一発洗い流し!
水道代節約のスグレ頭だ

ビバ!角刈りっ!
・・・

ビバ て・・・