獲物
食べる分だけ釣ったイワナ
しかも、めちゃんこ美味いイワナなのである
数年前に、餌釣りからルアー釣りに転向してから
釣った魚を持って帰ることが少なくなった
渓流は特にである
仲間と行った場合は
焚火をし、好んで焼いて喰らう
それが一番美味しい食べ方だから
スタッフの人数分、数えながら釣った
自分を含め、5人
しめて、7本釣った
はい、ボクが3本いただきます
だって、大好物なんだお〜ん
太っちょとして、3本いただく
さて、冷めないうちにいただくとしよう
【焚火のチカラ を考える】
以前、餌釣りをしていた頃...
一度の朝駆け釣行で、自分にノルマを課せていた
型揃いを 30本
今思うと、ホントに馬鹿げていて、くだらない事をしていたと思う
あまり書きたい事ではないのではあるが
今の自分があるのも
こんな事を経験した積み重ねであることは、否めないのである
毎日の様に渓流へ通い、釣りをした
相方と毎日の様に 焚火をし
獲物を焼いて喰らった
何年続けても、焚火の側に突き刺さって 飴色になっている渓魚は
その美味さを変えずにいて
ボクらも飽くことなく 焼き、喰らっていた
里に帰ってから焼いて食べると
ガスで焼いた渓魚は...
ならば、炭で焼いて
それでも渓魚は口の中で 迸らなかった
そんなにも違うものか、と
焚火で焼いたのを持って帰り
食べ比べてみたら
やはり、そんなにも違うものだったのである
焚火の力というものは素晴らしい
ある日、20本のヤマメを焚火で焼いた
1時間経過し、あまりにも美味しそうな香りに誘われ
一本食べた
じつは、すべて焚火で焼いて 持って帰ろうとしたのだ
焼き上がるまで何度か魚を返しながら...
また一本食べた
これで残りは 18本である
焼き上がったヤマメ18本を、新聞紙を敷いたバットに串ごと並べ
車に積む
帰り道、コンビニでお茶を買う
車に乗る
良い香りが車内に充満している
お茶お飲みながらまた 一本食べた...
これで残りは 17本である
充満している香りの誘惑と格闘しながら
やっと家に着いた
幼稚園から帰ってきた娘二人が匂いを嗅ぎつける
お袋も嗅ぎつけて二本かっさらっていった
これで残りは 15本である
娘達は幼いながらも食欲は旺盛だった
なんと、一人五本もかぶり付く
これで残りは 5本である
店でお客に出そうと思っていたのは10本以上であったのに
これは予想外である
娘達は
「おかあさんのぶんは?」
・・・
これで残りは 3本である
店に入り、仕込みをしていると腹が減ってきた
こ
これで残りは 無い...
結局、6本も喰ってしまった
それから、渓魚は焼いて持っては帰らぬ
うむ、焚火 恐るべし...