夏牡蛎

宮城の近海で天然や、養殖している牡蛎は
ほとんどが真牡蛎と岩牡蛎で

夏に旬を迎えるのが 岩牡蛎

産卵時期の違いで、生食できるかどうかの差と思われがちですが
やはり、旬 が美味しいからです

岩牡蛎は、名の通り岩のようにゴツゴツしていて 形も様々
大きいと直径30cm 以上になる個体も!

ボクはよく、漁師の手伝いで岩牡蛎漁に行きます
(この行に関しては「ツッコミ」をお控えくださるようお願いいたします^^)
行きますが、
シュノーケリングでの漁はキツイ...
3回潜って1個とれるかどうか

バールで隙間に差し込む作業で1回
鼻穴から以上にブクを漏らしつつギリギリ差し込む

突っ込んだバールをおもむろに掴み
溜め込んだ酸素量を一気に身体中に拡散させ
ありったけのチカラで牡蛎をぶっこ抜くのに1回

酸欠でフラフラになりながら回収に1回

それを数十回繰り返すと船の籠は一杯になる

デカイのを、専用の牡蛎剥きナイフでこじ開けるのだが
コレが意外に難しい

真牡蛎は牡蛎剥きのおばちゃんに誘いを受けたほどの速さで向けるのだが
こと岩牡蛎は、どこが蓋の境目なのかもわかりづらいし
ナイフを差し込んでもきれいに、しかも中身を傷つけないよう開けるまで
かなりの技術とチカラが必要である
大きければ大きいほど難しい

蓋が開いて、宝石のような艶やかさをもったグレイの肌が露わになると
なんと美しいモノクロの輝きなのか
と、感嘆してしまう


口に含むには、この1個 大きすぎる
半分に切り食す

海のミルクといわれるだけあって
濃い乳白色の汁が滴り落ち
舌の上にすべり込んでくる滑らかさは、冷たさを伴って
夏の清涼感を醸し出し
濃厚な旨味と甘みが、じんわりと口の中に広がる
海の恵み...
そんなフレーズが一番良く合っている食材なのではないだろうか
濃厚なわりにはあっさりと消えてゆくミルキーな味わいも
いくらでも食べる事が出来るという理由の一つだ