はらこ飯


満を持して...

いま時分のはらこは美味しい
粒が小さくて、イクラの皮も薄い

なんといっても川に溯る前の、海で獲れたのはウマイ

手が入れられぬほどのお湯に
スジコを入れ、覆っている薄皮を縮ませながら
一粒一粒丁寧にほぐしてゆく

お湯で温められ、白っぽくなるが大丈夫

酒塩に漬けると鮮やかな赤とオレンジが戻ってくる

これを醤油ベースのタレに漬け込む

色鮮やかでまだ脂の乗っている身を焼き
薄味を付けた鰹出汁を張った米と炊き上げる

漬け込んだイクラをかければ
はらこ飯
の完成だ


肝心なのはハラコである
鮭の炊き込み御飯と食べた時に
ハラコが口の中でいつまでも残ってはイケナイ
ゴムマリの様に跳ねていつまでも潰れないのはイケナイ

ハラコが割れてご飯と混ざり合わなければならないのだ

時期が遅くなるとイクラも安くなるが硬くなってしまう
冷凍物は妙な粘り気があり、味も格段に違う

太っちょ倶楽部御用達のハラコ飯はまたちょっと違う...
鱒ノ介(キングサーモン)の頭肉とハラスを使う
上品な脂が乗っている部分だけを使う
そこを強火の遠火で焼いて使用する

出来上がりは和ピラフのはらこ飯とでも云おうか...