ヒラスズキ料理 其の弐
お造りとウロコ煎餅
であったが
他にも色々料理した
鮨
肝煮
潮汁
皮の酢の物
誠に料理し甲斐のある素材である
それだけ美味しいという事だ
肝煮
左から、卵巣、胃袋、腸、肝臓
卵は鯛子に引けを取らぬキメ細かさで
胃袋は、煮込んだことによってモッチリした歯触り
腸は、周りについている脂肪も一緒に焚いたので
脂のトロリとした食感とシコシコした食感
肝は、濃厚な味わいと、肝しか成し得ない旨みを出している
潮汁
脂が乗った白身は美味しい
中でもアラには旨味が凝縮されている
骨髄から、目の裏の肉から
腹骨と中骨から、唇から...
椀に盛り、注ぎ入れると
数粒の脂が浮いてくる
どんな海で育ち
何を喰って
どんな生活をしていたのか
この魚の全てが舌と脳に直接伝わってくる気がする味なのだ
あぁ、うまい...
ヱ?
なんか一つ足らない?
うーと、うーと
そりはモシカシテ、『カマ』の事でしょうかしらねぇ〜
ザンネンながら、写真もモノもありませなんだ
毎度毎度で申し訳ありませなんだが
ボクが独りで喰っちゃいました
ハイハイ、お怒りはごもっともなんですけどもね
ナンと云いましょうか
ガマンできない
とゆー、事柄がありますでしょ?
そうですね〜
例えば、背中がかゆい。どうしてもかゆい。
そんな時にかゆそうな顔を鏡で覗きこんでから
背中を搔く人はいません
つまり、そーゆーことです
なんです?
例えがよくワカラン?
それに、カマは二つあるじゃろ?
ヱヱ、カマは二つあります
二つとも喰いました
トテモオイシカタデス。