煮穴子 八幡巻き
牛蒡を柔らかく焚いて
割いて、湯で霜降りし、ぬめりを取った穴子で巻く
活穴子はお湯をくぐすと
ぬめりが白く浮くので、優しくこそぎ取る
穴子は煮崩れしやすいので
鍋では煮ず、蒸し煮にする
蒸し煮にする事によって、柔らかくなるのはもちろんのこと
形も崩れず
煮詰まる事がないので、味も最初に決めたまま仕上げることが出来る
煮汁を煮詰めて
穴詰め(あなづめ)
を作り、盛り付けの際 掛け流す
箸で切れるように柔らかく、牛蒡も穴子も焚いた
しっとりと口の中で崩れてゆく穴子は
この時期、脂が乗っていて
なおさらに溶けてゆく
牛蒡の、本来なら硬く 繊維質が多い食感を
柔らかくしたことによって
サックリ、サラサラとした舌触りにした
両方の食材が同じ感覚で溶け合うのも面白い