若筍
筍はえぐみがあるが
それは、掘り起こしてからの時間経過とともに強くなる
あるいは、地面から突出し、空気中に露出した面積にもよる
つまり
まだ地中の、掘って間もない筍は
えぐみが少ないのだ
故にボクは
自分で筍を掘りにゆくのだが
仙台近郊で旬を迎えるのは
市場で出回る時期から、だいぶ遅れをとる...
さて、
遅れをとらずに仕入れた筍を料理する
定番の
若筍 蕪(かぶら)蒸し
ボクの大好きな料理である
筍のえぐみの元は
ホモゲンチジン酸や蓚酸(しゅうさん)で、
堀り出してから時間が立つごとに増加するが
米糠で焚いたり、
ワカメなどの海藻類が持っている
カルシウムと結合し、中和される
しかも、
海草に含まれるアルギン酸が
筍の繊維を柔らかくしてくれるので
鰹出汁をよく含みやすい
米糠で茹でて、
ワカメと焚き合わせれば...
先人の知恵と云うのは素晴らしい
昔からの料理方法は、成分など分かろう筈もなく
化学的に分析もできない時代なのに...
しかし、
料理屋では筍に付着している
白い粒々を取り除く
見た目が悪いためなのだが
これはチロシンといって
筍に含まれるグルタミン酸やアスパラギン酸など同じ
旨味成分である
反面、
筍はアレルギーも誘発する
調べてみると
コリンやノイリンという物質が原因だそうだが
聞き覚えのない名だ