黒文字




黒文字とは、爪楊枝の最高峰を指す

特に、根元に樹皮を残して作られたのが上品<じょうぼん>とされる





山を歩いていると時々目にする

クロモジの木

枝を折り、鼻に近付けると、
僅かに質素な柑橘系の香りがする

それを口に咥えると、
清涼感が滲み出てくる

不思議な木...





春の山で、切り倒されたコシアブラの木を持って帰った時に
このクロモジの木も少し切ってきた

半年以上乾燥させたら
かなり硬質化し、軽くなったので

箸を作ってみる...




この木は枝が湾曲していて、
一尺足らずの箸を作ろうと思っても
真っ直ぐな所が見当たらない

なるほど、爪楊枝の長さにしか加工できないようだ



樹皮を所々に残しながら
削り込んでゆくと

まぁ、ソコソコに箸の形になった








最近はエコロジーの一環で

<my箸>を持参して飲食店に行く人々が増えた

じねんぼうでは竹の箸を割り箸として使っているから
元々エコなのだが

外食する際に
ボクもmy箸を...

娘が勤める雑貨屋で
箸袋を求める



長い方は、何とか収まる長さになってしまう...

商売柄
箸はある程度長い方が使い易く

手に持ち、
間隔で長さを決めると
市販のよりも幾分長くなってしまった様...



普通なら、着色してコーティングするのだろうが
せっかくの微香である清涼さを生かすべく

削り、そのまま。

使用時に、一度濡らせば
料理の色が染み込み難い

見た目以上の軽さゆえ、手指の動きも心なしか軽い

ご、
ご飯のおかわりも
必然とススムのである


嗚呼
ススムのである...