さくらヤマメ







春に会う...

毎年毎年、元気な姿を見せてくれる

ちゃっこい体躯でボクのロッドを震わし

ボクも久方ぶりの美しさと生命力に震える

解禁からソコソコ釣っては放し
この感覚は禁漁まで続くのだが

春には春の色があるのだ

そこに震えるのである


八重の花弁も散り
巻きの流れに渦を見せ、
ヤマメはそこから躍り出る





十数尾を放しつつ
数尾を食す為に殺す



いったい
ナニを基準とするヒトであり、

ぜんたい
ドコが釣り人なのだらう...



季節に埋もれ、忘れかけた事柄を
徐々に流しながら

雪代は終わろうとしている...