充実とは
ほんの40分釣りして岩魚を釣った
目的は尺ヤマメだったのだが、
もう満たされた
一発目に尺ヤマメがくれば申し分なっかったが、
そこそこの大きさなのに、愛くるしい目を持つ岩魚を見て
そんなことはどうでもよくなった。
車を止めてある場所までまだあるが、突然どうしようもない睡魔に襲われ
車に足を向ける。
ウエィダーとシュウズからの開放感で滑車が掛かり
後部座席の荷物を出し、運転席のシートを倒し寝床を作る。
空は晴れ渡り、風は冷たいが朝の太陽光でホンノリ暖められ
私にとって最適な温度と風量を与えてくれる。
せっかく朝一で…とか、
やっと取った休日なのに…とか、
夕方まで釣りできるのに…とか、
本当にそんなモンどうでもよくなった。
ただ単に睡魔に襲われただけの理由じゃなしに
気持ち良かったから...としか言いようのない時間に思えた。
寝た…随分と寝た。
狭い車の中で横にデカイ身体をくねらせて寝た。
自分で側から見てみたいほど、どうやって寝返りをうったのか
自分の足で打ったクラクションで目が覚め
相変わらずの気持ち良さにしばし浸ってから帰ることにした。
これだけで充実した気分になれるとは
とても得した気分。
釣りが目的なのか、そうでないのかは
身体が答えを出してくれた。
もちろん、渓流釣りをしている自分があってこその事なのだが
なんとも気持ち良すぎて...
今度はあっこのデカイ石のベッドで心地良い眠りに就く事としよう。