【たまらん】後記
あの日がサラリーマンでーすけにとってラストディ
ゆえに、お盆中であろうが、彼岸であろうが、行ける時に行かねばならない。
漁師達は、盆と彼岸は海に出ようとはしない
年季の入った顔を持つ漁師に
彼岸中に釣りに行くのだと言うと
ものすごく驚いた顔をし、地獄の蓋が開くのだぞ!と叱られる。
それを諭された後の釣りだったので、慎重に危険回避重点の釣りになる。
ドン!バッシャーン!!
早速でーすけがデカイ岩から滑り、腰をしこたま打ってドップリはまる
ま、いつもの事だから、バチが当たったともいえない程度だ
次は自分の番かと思って、身構えて足元を注意していたら
折木にしこたまヘッドバッド!
久しぶりに星が飛んだ。
二人揃って軽いお仕置きを頂戴した後は、またゲラゲラ笑いながら
来解禁まで保てる程の釣りを満喫する。
けっして貪欲ではなく、受け入れて、受け入られる釣りだ。
気がついてみると、何の不安もなく
全て自然に任せて、あるがままの自分達をお互い表現し合っていた。
あぁ、山の神よありがとう!
小降りとはいえ、雨の未だ止まぬ河原で
湿きった流木に火を移し、宴会が始まる。
でーすけは38cmのとても綺麗な岩魚を...
私は逞しく育った厳つい尺山女魚を...
とても心に残るチェイス&バイトと美しさであった。
山女魚に関しては、5回も出てきてくれた
捕食のソレではなく、威嚇の行動のように見受けられた。
4度触りはするものの、掛け損ね、次でやっとテールフックに掛かったが
足元から3mのモーレツなファイトでテールフックが外れ、
瞬間にベリーが腹に、そして両方ガッシリとフッキングしたので
その後の取り込みはあっさりしていた。
雨足の強弱がなかなか読めずに
橋の下で宴会を、と思ったのだが、
でーすけはこの日の雨を 気持ちエエっすねぇー と、心地良く感じていたようなので
流木の豊富な河原に移動。
この日を待ち続けて3年。でーすけの期待は膨らみ、胸を圧迫し、呼吸困難に陥りそうな勢いだった。
私は仕事の日であり、ランチコースではあったが...
ビールで乾杯しながら、コースは始まる...
仙台牛の串刺しステーキ・モンゴル岩塩の原始焼き、長葱を添えて
焚火炙りのヤマメ塩焼き、桜の燻煙のかほりと飴色の誘惑
自然坊特性岩魚飯、トロトロのニンニクにオコゲ劇場
特大岩魚と山女魚の塩焼き、ふつーこんなデコイの焼かねーぞモデル
ラストは仙台牛の脂身をカリカリに焼いたのを乗せて飯をかっこむ。
お土産には、岩魚飯・卵醤油漬け乗せの はらこ飯
…と、こんな感じで今日の釣りを上品にゲラゲラ笑いながら話し、宴を堪能した。
交通安全週間もあり、最初の乾杯のビールだけだったのが悔やまれる。
今年はいろんな友人と焚火を囲んだなぁ...
どれをとってもすこぶる良かった。
ああぁ、たまらん!!
仕事がらキャンプはなかなかできないが
来年はやろう!鼻穴おっぴろげて。 友よ!