特等席

1年ぶりに再会する友と、互いに 満面の笑みを持ってして握手を交わした

さて、がちゃこ兄やんの時と同じ様に
RT 上原さんはチェックインより先に渓流に向かいたいという

チェックインは夜10時過ぎたら、電話して、それでもOKゆーてましたから
今日はなんぼでも釣りできます!
早速 広瀬の本流に...
即座にかけたのは、小ぶりながらも綺麗なヤマメ
それからも良型をポンポン釣りながら
大輔との待ち合わせ場所の 河原 まで楽しむ


しかし、思わぬ大物や、魚影の濃さに足止めをくらい
なかなか上流へ進めない
いや、上原さんは釣り溯るスピードとテンポは速いのだが
ボクが遅いのである
数度追って来た魚にあしらわれると熱中してしまう
元々じっくり派の釣り方なのだ
上原さんはそれに付き合ってくれている

ようやく大輔と合流し、河川を変える
名取川の本流の上流...
これからの魚はキープだ
そう、宴に欠かせぬ 美味しい渓魚を喰らうために。

滝壺の特等席
バンブーロッド ターゲット から的確なコントロールで放たれる RTミノー
それをめがけ、果敢にチェイスする渓魚
バイトの瞬間
反転
ひき込み
いなし
ロッドのしなり
取り込み
その全てをみる為に ボク達は大岩の上の 特等席 に...
キタキタキタァー!
おぉぅっ!デ、デコイ!
ヤ、ヤマメだぁ!
サンジュウロクシチィ!
5本も6本も追ってくるぅ!
ち、ちびりそう...
釣りをしない人が見たら、訳のわからん熱狂的な変人 である

食べる分だけ釣る
という行為。
これは至極自然である
焼いて喰う
という行為。
これまた自然である
ボク達は、自然の中で自然な行為を楽しむのである

あまり釣りに熱中した為
多少時間が押してきた
時間と言っても 時計の指す時間ではなく
お天道様の下で遊ぶ時間である

お天道様の下の焚火も良いが
夜の焚火もまた 格別である

夕闇が迫る直前に、宴会の支度を終え
効率良く火が焚ける焚き木を組む
温かくなってきたとはいえ、河原の石は 火を燃やすに温度が低すぎるのだ

焚火にはいくつかの要素が不可欠である
燃えるもの
温度
空気
温度の低い地熱を、中太の焚き木を並べ、遮断する
そこから太い丸太を組み、空気を吸入する隙間を作る
種火用に、細枝と木の皮を中心に組み込み
その上へ徐々に太いのを組む
密集させずに空気の通り道を作ってやる

そんな工程を経て、焚火は燃える
友を囲んだ中心で燃えるのである


RT上原さんは云った
この飴色のヤマメが美味いのんは
ゆぅっくりと時間をかけてるからや
友と語り合っている時間の分だけ 美味くなるんやろなぁ

今回、一番印象に残った一言である