Rosmarinus Dilemma





昨年、庭に植えたローズマリー


zungさんの言ってた

<ローズマリーのシフォンケーキ>

を作りたくて匍匐性の、地に這う種を植えたのだが、
トンと忘れ
コンフィや、肉料理にたくさん使っていた


ローズマリーに花が咲いて
ふとシフォンを思い出し、焼いてみる


ローズマリーを生食すると、強烈な薬の様な味がするが
火を入れると清々しくも奥深い味と香りに変化する

香草を使う菓子は、甘さを控えると
その持ち味を発揮するような、そんな気がして
松脂臭さも感じられる生を使うので
打ち消す甘さに、咥内と喉をコーティングするような、
これまたそんな気がする蜂蜜を選んだ

うーむ...
ちょと、イイカゲンな選択か?
ま、
ボクのサエないカンがそう云ってる

元々合わせるに欲しかったのは
<野性味のある酸味>
であったから、
以前作り置きしていた花梨のジャム
それと同時に作っていた
<花梨の蜂蜜>
を、使用する。

作り置きの使い回しとも云えなくはないのだが...

さて、
焼きあがったのを逆さにし、冷ましてから
丁寧に庖丁を入れ、型を外し、切り分けて食してみる

意外に甘さが際立つ
結構な量を入れたのに、ローズマリーの香りはそれほど立たない

が、
口にするとナンともすばらしく香りたつ

やはり、酸味と塩辛さがちょっと欲しい

酸味は花梨。アクセントの塩味は...



次回は完成品として出来上がるであろう
菓子はなかなか一発では出来上がらぬ...




シフォンを初めて焼いた時も
材料のみを把握し、菓子本の分量は無視して作っていた

教わるのが嫌いなのも、いい加減にしておいた方がよいのは解っているが
何せ偏屈なのだから仕方がない



当然のコトながら、二度失敗し
三度目の分量を自分のレシピとしたのだが
混ぜ物の違いでその分量も変化した

そのひとつにクリームチーズのシフォンがあり、
林檎と蜂蜜のシフォンも重い生地だったが
チーズも練り込むと重いので、
焼きはじめのオーブンの温度設定から微妙な温度変化を付けて
なんとかふっくらと焼き上げた時はとても嬉しかったのだが...

和食屋は和菓子を作っておけばよいものを

と...

作っておきながら ジレンマを感じたりもする




いったい
ボクの羅針盤は正確なのか、そしてどちらを指しているのか

ぜんたい
行き着く場所などあるのだらうか...