焚火宴会人がゆく・秋の読書編

…数年前…

これで終わりか?とやり過ごした大型台風…
その数日後、秋の渓流キャンプを企画した。

前回のキャンプは大型台風の前の台風直撃で真夜中に撤収するハメとなったので
今回は慎重に日取りを合わせ、前回の欲求不満を解消すべく執り行なった。

同行者は ブースカ
釣号は やかん鉄舟 といふ。

今回のキャンプの目的は【秋の読書週間】
落ち葉のベッドで秋の風に頬を撫でられながら
日頃の忙しさにかこつけて、枕元から部屋の隅に追いやられてしまった文庫本を、心地良い場所で、心安らかに読みふけよう
と、いう企画だ。

禁漁を過ぎてしまった渓は、秋の中にすっぽりと入ったり、残暑を匂わせたりして
どっちつかずの顔を持つ。

今回は運良く、秋の気配濃厚な二日間となる。
紅葉の落ち葉を求めて上流へとテン場を探し、
うってつけのロケーションをみつけた。

禁漁なぞお構い無しの釣りは、随分前に卒業したが、
秋の散歩の、ちょっとしたイベントの様に釣りを嗜むのは
そう罪にはならないだろう...と、
勝手な解釈をたれる。

最初からリリースするのを目的とするのだから
ネットもいらなければ、釣鈎のカエシも不要。
ほんの数匹に遊んでもらえればコトタリル。

重要なのはロケーションのシチュエーション
いかに心地良く文庫本を読めるか だ。

当然、飯はいかに手抜きして旨く作るか である。
装備は大きく削った。
そうする事で、自然に抱かれ、より自然に溶け込もうとするためである。

落ち葉のベッドなどと言ってはみたものの、
クモやらナニやらの蠢きを持ってしては、
読書という没頭の行為はできないと踏んで
サマーベッド、いわゆるボンボンベッドを投入

朝、出遅れ気味の30分間の釣りを嗜み、
文庫本を読むのに重点を置いたテン場作りにかかる。