焚火宴会人がゆく・シーカヤック編

名ばかりのシーカヤックグループ
団体名はまだ無い。
シーカヤックといっても船は
2人艇のファルトボート・
妙な手作りのアウトリガーを付けたカナディアン・
1人艇の手作りの木製カヤック
乗員は
丸いサングラスをかけて三角錐の笠をかぶった謎のベトナム人もどき

服装や身に着けているものはそれなりのブランドだが、太り気味のせいと顔立ちで、イギリスの田舎の金持ちぼんくらボンボン

日焼けしているが、オッパイの下が日陰になってツキノワグマ2頭飼っているような、太って角刈りの、一見地元の漁師又は、サモアの漁師

の、3人。
バラバラの格好と艇でシーカヤッカーを気取り海に漕ぎ出す。
何故か荷物満載だ
テーブル・イス・ぼんぼんベット・ビーチパラソル・箱メガネ・ヤス・シュノーケル・フィン・調理道具一式・クーラーの中に詰めたジンやらビールやらワインやら食い物いっぱい。
ほど良いフォローの中、えっちらおっちら滑りだす
サモア漁師がおもむろにファルトボートの足元からビーチパラソルを取り出し開く
ぱんっ!と、風を受け艇のノット数が上がる
サモアは喜び鼻穴を広げキャーキャー言って、『早エーベ』と挑発するが、
いかんせん悲しいかな方向舵の無いファルトボートは岩礁へ岩礁へと向かって行く
懸命にパドルを舵の変わりにし、進行方向を修正しようとするが、結局パラソルをたたむ。
ベトナムはボロボロの艇で恐れも無く暗礁地帯に突っ込み、スリルを楽しんでいる。
しかしこの艇は幅が狭くて沈(チン)し易く、作り手でもある肝心の乗員はエスキモーロール(逆さになってもアワテズ、パドルを利用して一回転する高等技術)ができない。
しかもこの艇は木製である。岩礁にぶつかったらひとたまりもない
この艇には逸話があって、カヌー用ではない普通のキャリアにくくり付け、高速を飛ばしていた所、ミゴトに風圧と適当なロープワークのせいで離脱していったのだ。後ろを走っていたイギリスぼんくらボンボンの車に撥ねられ形が歪んだ。
それをガムテープで補修に補修を重ねていった結果、誰もが
『へぇ〜、変わった船ですね…ガムテープで出来てるんですか?』
…と、たずねる。