焚火宴会人がゆく・初恋編Ⅱ
という計画だ。
ヤマメのコンディションは何処の河川のどの域が一番良いのか?
餌となる水生昆虫が豊富で、水量がちょうど良く、キャンプに最適な川原を持つ
なにより景色と水とが綺麗な所。
私の営む居酒屋で、夜更けに2人釣り談義をしていた時、
最近地図上で気になっていた河川を指で指し、師の仙庵に提案した。
ほほぅ、この山は良い山にうつる。
師は1/50000の地図に老眼鏡を通し、立体的なジオラマを完成させているようだ。
2人とも初めての河川だったが地図だけの判断で入渓する事に決めた。
渓魚がいないかもしれないし、残雪の具合も良くわからない。
テン場も数箇所候補を挙げたが、実際どうなのか…
車を降り、良くわからない入渓地点を探し、
ここだろうと判断して強烈な藪漕ぎをし、川面に降り立った。
早速地図を開き、現在地を確かめるとbingo!
水を前にするとすぐ竿を出そうとする私を抑え、
師は先ず下流に下って渓を把握しようと促す。
2km程下流に下った所に大堰堤があり、その区間を下る事で上流域の予想がついた。
その間渓魚も走った。
水質はとてつもなく清らかで、底石が薄青色のものが多いから
見た目よりかなり深い。
2人の竿にはなかなかアタリがこなかったが、
それでも入渓地点より上流に行くと釣れはじめた。
9割はヤマメで、体長のそれより引きが強い。
足元まで寄ってからまた走る。
タモに入れると、ムチムチボディで鰭がデカイ。
ある程度の大きさからは、背っぱりで体高がある。
何より今までに見たどのヤマメよりも美しいし元気だ。